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ダンガル きっと、つよくなる(原題:Dangal)

 現在公開中のインド映画「ダンガル きっと、つよくなる」を見てきました。

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 土曜日だと言うのにあまり観客が入ってなくて、見終わった後に「もったいない」と思うぐらい感動した映画です。

 

 事実を基にしているとはいえ、脚色も入っているなぁってわかるのでエンターテインメントとして楽しめます。これが事実と脚色が分かりにくいと「これって事実なの?」みたいに考えちゃって楽しめないんですよね、私は。

 

 見た方の感想でよく見かけるのが「姉妹は納得してレスリングをやっているのか(そうでなければひどい話ではないか)」と言った感じの感想。

 これ、映画を見ると確かにそう言う感想を抱くんですが、現実問題として大抵の子供が親のやらせたいスポーツを納得いかないままやらされるのは入り口として良くある話で、そう言う意味ではリアリティがあるなぁと思います。

 あと、その辺に対する答えも観客が納得するかどうかは別として、ちゃんと示されてます。

 

 あと、長女ギータが大会で決勝戦にあたるくだりで女性の地位について感動的な言葉を父マハヴィルが娘に言うんですが、ちょっと取って付けたような気が初めはしたんです。

 でも、よく考えたらこの父ちゃん、子供が女ばっかりでも母ちゃんを責めないし、母ちゃんが絶対ヤダって言ったことには無理強いしてないし、女の子がレスリングをやることに関しても「女はやらなくていい」って思ってないんですよね。女性を蔑視していない。そのあたり、きちんと台本が組まれているな、キャラクターに厚みがあるな、と感心しました。

 

 脚本が本当によく出来ている作品です。

 そして、役者もいい。子役ちゃんたちは可愛いくて特訓をうんざりしているのが良くわかるし、青年期の姉妹も現実味のある素晴らしい存在感。しかも手に汗握る試合シーンは役者さん自らがやってると聞いて驚いた。いや、見てるときから「ひょっとして」と思っていたんですが、その通りで。お母さんや従兄もいい。

 そして、何といっても主演のアーミル・カーン

 青年期から中年期まで演じる凄さ。

 さらに、無茶苦茶な厳しさの中にちょこちょこっと微かに見えるやさしさ。姉妹青年期では本当に娘を思ういい親で感動します。吉田沙保里選手が自身の父に重なったというインタビューがありましたが、きっとマハヴィルみたいな素敵なお父様だったんだろうな、と思います。

 

 ちなみに、公式サイトに行くと実際の姉妹が日本選手と対戦した成績なども載っています。画面のずっと下の方に父ちゃんが「ギータ・バビータの輝かしい成績」という看板を持っているので、そこをクリックすると出てきます。

gaga.ne.jp

 吉田選手、伊調選手とも闘っていて、すげーーーーーーー!!!と。(負けちゃったみたいだけどね)

 

 最後になりましたが、本作の最も凄いのは試合のシーンの迫力。

 映画と分かっているのに手に汗握る展開に本気でギータを応援していました。

 もう、この試合シーンだけでも見ていたいぐらい凄いシーンです。

 

 正直、もう少し話題になってもいいのになぁと思います。

 

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